父のお出かけ、

2016/04/26 Tue 14:07

この日の外出は年の初めの頃に決まった。
外出と言っても家から徒歩10分程のホテル、
父の昔の仕事仲間が毎年集まる会。
多分数年前、父が最高年齢、長老になってこのホテルで開催されるようになった。

期日が決まってから私はこの日のスケジュールを空けていた。
数時間であっても母を一人で置いてはおけない、一緒にお留守番するためだった。

一月位前から『お留守番よろしく頼むね。』
毎回会う度に父からこの日の確認が入った。

『大丈夫、ちゃんと空けてあるから、11時前には来るからね。』

何度同じ返事をしたことだろう。

そして前日の夕方、父からの電話。

『なんだかフラフラして調子が悪いんだ、明日行くのは難しいと思う。
nobiちゃん、明日行って会費だけ届けて貰えるかな。』

う~~ん、
最近父がちょっとふらつくと訴えていたのは知っている。
何回か車を走らせ様子を見に行った。
でも、水分をとって安静にしていれば復活、と言うか、私の顔を見れば元気になっている気がする。
確か去年も、一昨年もこの季節、父は同じような状態だった。

『わかった、明日になったら調子が戻るかもしれないから、明日また考えよう。
明日まだ具合悪かったら、私が会費を届けるから。
じゃ、明日行くからね。』


と言う事で電話を切った。

翌日、お仲間との集いの日、実家に行くと、

『ふうちゃんか誰か来るの?』


『えっ??来ないけど、仕事行ったし。』

『お婆ちゃんはどうするの?』

『えっ??だから私とお留守番。』

『えっ?!nobiちゃんも行くんじゃないの?
席を用意してあるよ。』


えっえ・・・えぇ~~~?!?!?!?!!!!


なんだか話が違う。
父の頭の中では私と父が一緒に行くことになっている。

いや、いや、それは違うでしょ、あれこれ話しているうちに今度は

私が父の代わりに会に参加することになって行く・・・・。

『僕がお婆ちゃんと留守番してるから、』

いやいや、ち・が・う・ぅ~!!

『だって、全然会ったこともない叔父さんたちの中に独りポツンと入っても話題も無いでしょ。
皆さん、思い出話しとかしようと思っても何も知らない私がいたら気を使って話しも弾まないかも。
私だって困るし、云々・・・』

なんとか父を説得して集合時間から少し遅れてホテルに到着した。
幹事さんにご挨拶だけして、終わったら迎えに来るので電話をお願いしようと父と一緒に車を降りると、

『さあ、どうぞ、こちらです。』

腕を取られる。

『えっ?いや、 えっ?いえ、
    母がひとりで家におりますので、わたくしは・・、
                   えっ?えっ?えぇぇぇ~~??』


『お席用意してますから、ちょっとだけでも召し上がってください。』

と言う訳で、10人ほどの父のお仲間たちと懐石料理をいただくという光栄に浴することに。

マルックス1603244

30分程で一旦退席して母を見に行くと、むぎちゃんと一緒に無事にお留守番していてくれた。
しばらくして幹事さんの電話を受けて父を迎えに。
みなさんに送られて父も機嫌よく帰宅。
めでたし、めでたし。

 <お料理は美味しかったけど、
 母と一緒にお昼をすでに済ませてなかったら
 きっともっと美味しかったね~。>



要は、
父が会合の前日幹事さんに断りの電話を入れる。
幹事さん慌てる、だって、父のための場所設定。
遠くは栃木、埼玉から70代、80代の老紳士たちが駆けつけてくださる。
 顔だけでも出して下さい!
 ふらふらする?
 それならお嬢さんと一緒に!
 席を用意します!!


まあ、今までお名前だけだった父の後輩のみなさまと面識が出来たのは良かったと思う、
という父のお出かけの日・で・し・た。

次回があるのかな~~、
あるのなら、その時は最初っから一緒に行く設定にして『通訳』として行くつもり。
補聴器をつけたがらない父とそのお仲間たちのために、
(^^)



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