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背中を押す力 (1)

2014/01/28 Tue 10:29

去年の10月初め、特養の申込書はまだ私の手元にあった。
この頃、夫は階段を登るどころか歩くことさえ難しくなって行った。
ツイートを読み返す。
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2013年10月02日(水)
仕事の帰り道、夫のショートステイ先に寄って来た。送って行った時左に傾いていたけれど、今日はまっすぐ座っていた。でも歩きはまたよちよちのすり足。一喜一憂してもしかたないのはわかってるけど、でも、悲しい。歩いて、歩いて、歩かないとお家に帰れないよ。半ば強制的なお散歩。


ショートステイ先に会いに行くと夫は車椅子に座っていた。
ショックだった。
確かに足元は怪しくなったけれど、私一人の介助でまだ歩ける。
一度車椅子に座ってしまったらもう歩けなくなってしまうんじゃないだろうか。
階段を登るどころか、歩くことさえできなくなってしまう。
夫を立ち上がらせ、支えながら無理やり施設の廊下を歩いた。


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2013年10月03日(木)
『もう無理なんじゃない?』『わかってる。』『奇跡は起きないよ。』『知ってる。』お皿を洗いながら、掃除機をかけながら、洗濯物を干しながら、ガラスを焼きながら、夫と施設の廊下を歩きながら、ずっと自分自身と話してる。


夫が目の前に居なくても、車椅子に座った姿が心から離れず、夫が歩けなくなる恐怖に怯えていた。
夫の足はなかなか前に出なくなった。
足の筋力の衰えというよりは足を繰り出すことを忘れてしまったのかもしれないと感じた。
一歩前へ出れば、2歩、3歩と続く。
でも止まってしまうとまた動かなくなる。
歩かなければ、歩かなければ・・・、気持ちはあせるけれど、夫の足はどんどん衰えて行った。

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2013年10月15日(火)
今朝から気持ちがズンと重いのはお天気のせいだけじゃない。一週間のショートステイから夫が帰って来る。今回は忙しくて顔を見に行けなかった。彼は家の前の階段を登れるだろうか。いや、その前に歩けるだろうか。



この日、夫は両脇を支えられなんとか自分の足で歩いて帰って来た。
階段は登れずほとんど持ち上げられて家にたどり着いた。
この頃から夫は支えなしにひとりで立っていることも出来なくなった。


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2013年10月26日(土)
ショートステイから夫が戻った。介護タクシーを頼み車椅子で階段をなんとかクリア。ケアマネさんも付き添ってくれた。ケアマネさんとこれからの相談をする横で夫の表情は固く動かなかった。リビングに座って15分、少しずつ夫の目に光が戻り呼びかけに応えて笑顔になった。



それでも在宅の時、夫はたくさんの笑顔を見せてくれた。
私と娘の会話に割り込んで、合いの手を入れた。
たまにどんぴしゃのコメントが入り、大喜びの娘と私を見てまた笑った。
まだ行けるかもしれない、もう少し、もう少し在宅で頑張れるかも・・・。


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2013年11月06日(水)
夫は歩けない。デイサービスのお迎えに男性ふたり、絶妙のコンビネーションで階段を担ぎ降ろしてくれた。そして、ケアマネさんが事務所の車椅子を持って駆けつけ夫は無事にデイサービスに出かけていった。朝、8時半のこと。みんなに助けられて今日迄来ることが出来た。でも、決断の時を間違ってはいけない。自分に言い聞かせる。


車椅子の手配をし、階段の上り下りは介護タクシーと契約した。
デイやショートへ出かける時は車椅子、車椅子のまま階段を上り下りさせてもらった。
家の中で歩けない夫の移動はキャスター付きの椅子。
帰って来た時は職員さんに手伝ってもらって、夫を車椅子からキャスター椅子に座らせてもらう。
夜、息子が戻って来るまではずっと椅子の上。
少しずつずり落ちて来る夫を見ながら息子の帰りを待っていた。
息子が戻ってやっと介護ベッドに夫は横たわることができた。

特養への申込書の記入はほとんど終わっていた。
後は希望施設を書き込むだけ。

覚悟を決めてはまた揺らぐ、そんな日々を変えたのはショート先の職員さんの言葉だった。

『奥様、これは無理じゃないですか?』



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