思えば遠くに来たもんだ

2011/12/10 Sat 09:42

なかなかPCの前にゆっくり座ることができず、ちょこちょこっとツイートで近況をつぶやいているうちにもう12月も半ばにさしかかる。
確実に時間は過ぎて行く。

このところ、夫は穏やかな状況が続いている。
それでも、目の前の用事をこなしてはっと気づくともう夕方、一日があっと言う間に過ぎてしまう。
夕飯の支度をしながら、ふっと思う。
10年前、私が思い描いていた未来とはだいぶ違った今を過ごしているのだろうな・・。

夫の病気が宣告されるまでは、
特別じゃないし、どってこともない、たぶん、ごく平凡な日々を過ごしていた。
子供が勉強しないとか、夫の帰りが遅いとか、今思えばちっちゃな不満だった。
何でもない日常の繰り返し、
退屈だけど、実はそれが家族の幸せの基本だったのだ。

ある日、タクシー会社から電話がかかってきた。
夫がタクシーの中に忘れ物をしたという。
何を忘れたんだろう?
なんと驚いたことに、毎日通勤に持って行く肩掛け鞄。
時間は午後4時。飲み会の後という訳でもない。
数時間後戻って来た夫は鞄をタクシーに忘れたことに気づいていなかった。
持ち物はその鞄だけだというのに・・。
新たな驚き。

翌月には地下鉄の遺失物係りからの電話。
書類の入った紙袋。

日曜日、マンションの管理室から。
車のライトが点いたままとの連絡。
さっき夫は駐車場から戻ったばかり。

ありがちな小さな?!?という事件が続く。
夫がおかしい?
彼に何かが起こっている。
そして、 いっきに訪れた若年性アルツハイマーという診断。
この10年いろんな事があった。

今、夫、私、私達家族はどの辺りを歩いているのだろうか。
夫が病気にならなければ・・・。
『たら、れば、』は無いと言われるけれど、いつも考えずにはいられない。
夫が病気にならなければ、私達家族は今頃・・。
何もかも夫の病気のせいにしてはいけないのかもしれない。いけないのだろう。
でも、もっと違った暮らしもあったはず・・・・。

   そう考えると気持ちが沈んでうずくまる。

いやいや、そうは言っても寝るところも食べるものもある。
家族の大黒柱が病に倒れても、ちゃんと暮らしている。
みんなに助けれられて今日まで来た。
同じ病気と闘う仲間もいる。

   まだまだがんばれる!と、立ち上がる。

こんな繰り返しの10年だった。

今、ひとつ言えるのは、10年前には思いも寄らなかった場所に私は居る。
かつて思い描いた未来とは遠く遠く離れた場所。

『人生、何があるかわからない』、という言葉はよく耳にするけれど、まさかそれが自分の身に降りかかるとは・・・。
明日は何が待っているのだろうか。

  楽しみだ。

と、続けるほどにはまだ強くないな。
(⌒-⌒; )



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