障害年金の等級改定用の用紙をもらいに、日本年金機構へ行って来た。
そして、


「将来何が起こるかなんて、誰にもわかりませんよ。新薬が発見されて病気が治るかもしれないじゃないですか!!」

これは新しくなった「日本年金機構」の窓口で言われた言葉。

どういう経過かというと、

年金の「法定免除」について私が尋ねたことから始まった。

前にも書いたけれど、夫は現在障害年金を受けている。
障害年金については初診日の一年半後から障害年金の請求手続きを取ることができる。
若年性アルツハイマー型認知症と診断された数ヶ月後、将来の生活設計のために社会保険庁へ相談に行った折、窓口で、世の中には障害年金というものがあるけれども、認知症の場合はなかなか年金を受けるのは難しく病状がよほど進まなければおりなだろうと言われ、当分障害年金を受けることは無理とあきらめた。

そして、初診日から2年ちょっと経った頃に家族の会で、「認知症」と病名がつけば障害年金はおりると聞かされてすぐに手続きをし、初診から2年半後、めでたく?障害年金証書が届いた。

当時夫は58歳、すでに会社は辞めていたので厚生年金から国民年金に切り替え60歳になるまで納めた。
年金の証書と一緒に送られてきた書類には、「法定免除」と言って、年金の支払いを免除してもらうように申請することができると書いてあった。
私は社会保険庁に電話をして、この「法定免除」について尋ねた。
電話の向こうの答えは、

「将来受け取る年金額に差が出るので、払えるなら払った方が有利」ということだった。

障害年金が遡って支給されて、ちょっと懐の暖かかった私は深く考えずに納得して60歳まで夫の年金を収めた。

それが、後になって、「将来病気が治る見込みがあるのなら、」という条件がつくことがわかった。


同じ病気の仲間でも、障害年金の申請の折にきちっと「法定免除」について説明を受け、免除を選らんだ方たちもいる。
また、厚生年金から国民年金に切り替える時に説明を受けたという方もいる。私は自分から尋ねたにも係わらず、欲しい情報を貰えなかった。

同じ問題を抱えて役所に行っているのに、窓口が違うと何故同じ対応が受けられないのか、これが私の疑問だった。


今日、私が日本年金機構で受付番号を引いた時間は1時32分。
私の番号が呼ばれたのは4時15分。
私は5時には家に居て夫を迎えなければならない。
今日の私の本題は障害年金の等級改定請求の書類を貰いに行くこと。

窓口の女性は私が来たわけを聞き、
「改定通知再発行」の用紙を持ってきた。

私はもう一度言った。

「現在障害年金の2級を受けています。病状が進んだので、等級を上げて欲しいので、申請するための用紙をもらいに来ました。」

それから10分、お待ちくださいと言ったまま、女性は帰って来なかった。
やっと用紙を貰い、書くべき場所を教わり、私に残された時間は5分。でも2時間45分待ったのだから、と、言ってみた。

「法定免除ですが、遡って申請することはできますか?」

「それは出来るんですけどぉ、免除と言っても年金を払ったことになるのではなく、3分の1の・・・・」

それは知ってる。
私が知りたいのは、

「たとえば、夫が障害年金を支払った時点まで遡って法定免除を申請して、払った年金を取り戻すことができますか?」


「今申請して、取り戻せるのは去年の7月からですが。」


去年の7月はすでに年金を払い終わっている。つまり取り戻せないということだ。

キーボードをパチパチと叩いて彼女は夫の記録を出し、
「きれいに全額払っているじゃないですか。」

時間も迫っているので、帰ろうと思ったけれども思わず苦笑して一言、

「法定免除について尋ねたのに、払った方が将来有利と言われたから頑張って無理やり払ったんです。将来直る見込みがあるのならば、と正しい情報をちゃんと貰っていれば、払わなかったでしょう。」

と、突然彼女は飛び掛ってきた。

「それはいつ言われたのですか?どこで言われたのですか?
法定免除というのは国民年金のことなので、ここではそういう話はしません。」


「え?窓口に来た人にひとつの方法として説明することはないのですか?」

「ありません。プライベート(プライバシーのこと?)に係わることですから。払えないことはないと、怒る方もいますから。」

その他まだやりとりはあったのだけれど、時間も迫って、

「法定免除の選択の機会を与えられなかったことが残念です。将来にわたって障害程度の改善が見込めないのであれば、法廷免除のほうが良いでしょう、とアドバイスが何故もらえなかったのでしょう?」

と言ったところで、

「でもね、先のことなんてわかりませんよ!!将来何が起こるかなんて、誰にもわからないでしょ。5年10年先、新薬が発見されて病気が治るかもしれないじゃないですか。」

とBig笑顔でこの前向きな励ましの言葉をもらったのだ。
もちろん彼女は夫の病名を知っている。

私は開いた口がふさがらず、

「そういう答えですか???・・・・・・」

「はい。」

そう、将来病気が治って払った年金が生きることだってあるかもしれない・・・と考えろ・・・と言われているらしい・・・

なんだかすごい疲労感に襲われ、時間もないことだし、とりあえずのお礼を言って帰ることにした。

「ちょっと待ってください。私の名刺、入りませんか?」


日本年金機構になってから窓口で対応した職員の名刺を渡すことになったと、そう言えば聞いたっけ。

「あっ、じゃあください。」


「ただし~、私は窓口なので、電話には出られません。この次いらした時はまた順番ですので、私が対応できるかはわかりません。」

最後の「対応できるかわかりません。」は私も唱和させてもらった。

じゃあ、この名刺は何に使うんだろうね。
今日の素敵な会話の記念の品かな?

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