嫌。 行かない。

2010/05/27 Thu 20:28

朝、デイサービスの車に乗ろうとして、夫は車の床に座り込んでしまった。

『嫌。 ・・・ 行かない。』

特にいつもと変らない朝の時間を過ごし、お迎え到着の電話を受けて、素直に階下に降りて来たのに・・・

デイの職員さんは、あわてない。

『そうか、じゃあどうする?』

たぶん夫とあまり年の変らない彼はしゃがみ込んで夫の顔を覗き込む。

夫は下を向いてしまい、動かない。

私は、久しぶりに状況に合った夫の言葉にちょっと驚いていた。

最近夫から発話をすることはほとんどない。
話しかけると返事はするけれど、辻褄が合ったり、合わなかったり。
そうかと思うと、私が娘に話しかけているのがあきらかな場面でも、とんちんかんな返事を返してくれる。

こんなに、状況にしっくりあった言葉を夫の口から聞くなんて、ずいぶん久しぶり。

それにしても、『嫌、行かない。』とは・・・
もうちょっと喜べる言葉を発してくれればいいのに・・・。

今朝も明け方5時から夫は私の守護神の役を努めてくれた。
もう、充分。
なんとかデイサービスに行ってもらわないと、私が持たない。

『じゃあ、一緒に行こうか?』
手を差し出すと、

『うん。』と、夫は立ち上がった。

夫の横をすり抜けて私が先に車に乗り込む。
夫の手を引くと夫も乗り、私の隣に座った。

シートベルトで夫を固定。
私は反対側のドアから降りた。

私の動きを見て、夫は私に手を伸ばしたけれど、言葉は出なかった。
ドアを閉めて、窓越しに手を振る。
迷ったけれど、笑顔で。
夫の表情は固く、明らかな不満を示していた。

だまし討ち、
置き去り、

なんとでも言えばいい。
7時間後の優しい笑顔のためにエネルギーを補給しなくては。
誰も私を守ってはくれない。



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